地元のグルメを食べ歩くには、衛生面に注意することが不可欠。衛生意識の低いインドネシアでは、ガラスケースに食物を入れたまま炎天下で丸一日営業している屋台をよく見る。もちろん、氷や冷蔵設備のない状態。30度以上の高温多湿の環境で屋台を引いている。程度の差はあれど、屋内レストランでも衛生状態が良いところは少ない。インドネシアに揚げ物が多いのは、滅菌のための調理法として人々に受け入れられてきたためかもしれない。いずれにせよ、先進国のように客が食中毒になったからといって営業停止となることもなく、あくまで自己責任で食事をする必要がある。
自己防衛の簡単な方法を紹介する。辛いものを食べ過ぎないこと。少しでも違和感のあるものは吐き出すこと。辛いものに慣れていない人は大抵の場合、胃腸が唐辛子に耐え切れず、数日間は腹痛に悩まされる日々を過ごすことになる。辛さに体が慣れるまでは控えたほうが良い。また、匂いや味が少しでも変だと感じたら、迷わず皿の隅に吐き出すことが大切。特に魚肉のすり身や厚揚げを含む豆腐料理は危険なことが多い。高温多湿の環境下で保存された肉団子や豆腐は細菌が繁殖しやすい。高温で揚げたとしても中心部まで熱が通りにくい。回転の良い食事処は比較的安全だが、回転の悪い食事処は高確率で食材が腐っているので要注意。