友達のままで

バンコク町外れにあって、更に住宅街の迷路を彷徨い辿り着く。

日本人が経営する居酒屋。地元の仲良しOL三人組がハッピーバースデーを歌っている。小さな声で申し訳無さそうに歌うものの、何度も同じフレーズが繰り返され、目線の先にはスマホカメラが2つ。テイク2を撮り終えた頃に、一人でお猪口を傾けるカウンターの隅の中音男に、お裾分け。「有名店なのよ」と一言添えてスマイル。タイが外国人を魅了するソフトパワーここにありき。おっさんが虜にされる理由はよくわかると同時に老化を実感した。