初夏のロッテルダムは、肌寒い。ジュネーブから空路で1時間の距離にあるこの町は、秋の色。7月だというのに、待ち行く人は薄手のジャンパーを着ていて、日本の秋を彷彿させる。
春ではなく、秋のイメージだ。春は、新たな命の息吹。元気。新緑が似合う。一方で秋は、風情、懐かしさ、落ち着きという言葉が合う。
ロッテルダムの路地を一本入ると、すぐに住宅街に迷い込む。クネクネと蛇行する小道はアスファルトで舗装されていない。古い建物と石(レンガ)畳の風情ある空間がそこにある。一度も来たことがないのに、懐かしさすら覚える不思議な世界だ。
ロッテルダム中央駅の改札を一歩出ると、自由な雰囲気が街全体を包んでいることに気付く。ここは大学生活を送るには最高の場所かもしれない。風情と自由な雰囲気が町を包み、緑豊かな涼しい気候もうれしい。自由な発想で勉強するには最高の場所だろう。ここで1週間大学に通うことができるのは、人生に一つ花を添える出来事になるかもしれない。