黄輔記(Wong Fu Kie)

1925年創業の客家料理店。

ポイント

北ジャカルタにほど近い中華街の外れの外れに溶け込む古民家。華僑の住宅街は、一画を取り囲むように住居が建てられ、車両の侵入が難しい。一歩足を踏み入れると、ジャカルタにいることは忘れ、中国や台湾の何処かにいるような感覚になる。静かで少し不気味な路地を抜け、地図が示す場所にたどり着いても店はない。「あんたの目の前だよ」と忙しそうに作業をする中華系のおじさんの声。空を見上げると、漢字の標札。店内は大きな丸テーブルを囲む家族が大皿をつついている。テーブルの上には蝿避けのために小さなファンが回る。少人数で行けば一人前の小皿を分け、大人数で行けば大皿で料理を出してくれる。家族経営で華僑や客家の人々の心の拠り所という言葉がふさわしい。メニューに価格表記はなく、どこかの古い家にお邪魔して頂く家庭の味。客家料理は濃い味が特徴だが、ここの料理は油も塩も控えめで馴染みやすい。

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